陸屋根(りくやね・ろくやね)とは、屋根勾配の無い平らな屋根の形状を指します。「平屋根」「フラット屋根」とも言われています。
陸屋根は、劣化状況に応じて適切な修理をする必要があり、修理方法には「トップコート塗装」「部分補修」「防水層の改修工事」があります。
このページでは、陸屋根の劣化現象や修理方法の説明と費用相場を説明いたします。
陸屋根(りくやね・ろくやね)とは、屋根勾配の無い平らな屋根の形状を指します。「平屋根」「フラット屋根」とも言われています。
勾配ある屋根とは違い、屋上スペースと活用できるため、洗濯物干しやガーデニングなど様々な用途にあわせて使用できるという利点があります。
陸屋根の場合は、雨漏りを防ぐために防水工事が必要です。陸屋根であっても雨水が排水口に向かって流れていくように、床面にはわずかな傾斜が付いています。
とは言え、陸屋根は平面に近い形状なので雨水が溜まりやすく、勾配がある屋根に比べて雨漏りしやすいというデメリットがあります。
そのため、防水工事を行って内部に雨水が入り込まないようにすることが重要です。
このグラフは、ルーフクラフトで行った「戸建住宅に住む500人に聞いた家の屋根材の種類」のアンケート結果です。陸屋根の割合は、500人中6人(1.2%)です。「使用屋根材がわからない」と答えたユーザーを除いても、1.6%の家でしか使わられていない珍しい屋根材です。
陸屋根は、通常の屋根塗装ではなく防水工事が必要になります。
トップコートとは、防水層の表面に塗装されているもので、防水層を紫外線から保護する役割があります。
防水層は紫外線に弱いため、5年に1度を目安にトップコートを塗り替えて防水層を守ることが大切です。トップコートのメンテナンスは、防水層を長持ちさせることにも繋がります。
トップコート塗装の費用は防水層の種類によっても異なりますが、1㎡あたり1,500円~3,000円が相場です。
軽度なひび割れや剥がれ、排水口の詰まりなどが見られる場合は、部分的な補修や清掃が可能です。
例えば、シート防水で剥がれや破れが発生している際は、劣化箇所のサイズにあわせてシートをカットし、上から貼り付けるパッチ処理を行います。
部分補修の費用は、劣化状況や工法の種類などによって異なります。
剥がれやひび割れが広範囲に広がっていたり、雨漏りが発生している場合は、防水層自体を作り直す必要があります。
防水層を形成する際は、既存の防水層を撤去してから新たに防水層を作る方法と、既存の防水層の上から新しい防水層を被せる方法があります。工事内容は、劣化状況や雨漏りの有無などによって異なります。
防水層を作り直すのにかかる費用は、施工場所の面積や防水工法の種類によって変動します。
防水工事の工法は、主に「FRP防水」「ウレタン防水」「シート防水」「アスファルト防水」の4種類あります。
FRP防水とは、FRPと呼ばれる強化プラスチックを防水に応用させた工法です。硬化剤を含む液状の不飽和ポリエステル樹脂にガラス繊維を加えた防水材を使用して、防水層を形成していきます。
軽量で衝撃に強く水密性、耐水性、耐候性などに優れている特徴があります。ただし、伸縮性のある木造住宅には施工できない場合があります。
FRP防水の耐用年数は8年~10年程で、施工費用は1㎡あたり5,000円~8,000円が相場となります。
ウレタン防水とは、液状のウレタン樹脂を複数回塗布して防水層を形成する工法のことです。
液状の防水材を使用するため、複雑な形状の場所でも塗装が可能で、継ぎ目の無いシームレスな仕上がりとなります。また、重ね塗りができのでメンテナンスもしやすい特徴があります。
ウレタン防水の耐用年数は10年~12年程で、施工費用は1㎡あたり3,000円~7,000円が相場です。
シート防水とは、シート状の防水材を貼り付けて防水層を形成していく工法です。シートの種類は塩化ビニールとゴム製の2つあり、現在の主流は塩化ビニールを使用したものになります。
シート防水は耐久性に優れており、既製品の大きなシートを使用することで、広い面積でも一度に広範囲を施工できるのが特徴です。
ただ、FRP防水やウレタン防水とは異なり、施工場所にあわせてシートをカットしながら貼り付けるため、複雑で凹凸が多い形状では施工が困難となります。
シート防水の耐用年数は10年~15年程で、施工費用の相場は、1㎡あたり4,000円~7,000円程です。
アスファルト防水とは、ルーフィング材であるシート状の不織布にアスファルトを含浸・コーティングし、そのルーフィング材を貼り重ねて防水層を形成していく工法です。
耐久性や水密性が高く、一度に広範囲の施工ができるため、屋上などの広い施工場所に適しています。
また、防水工法の中で最も歴史のある工法なので実績や信頼性もあります。ただし、施工中に臭いや煙が発生する場合があるので注意が必要です。
アスファルト防水の耐用年数は15年〜20年程で、施工費用は、1㎡あたり6,000~9,000円が相場となります。
陸屋根に降った雨は排水口に向かって流れていくので、雨水と一緒に落ち葉や泥、ゴミなども排水口に流れていきます。そして、落ち葉や泥などが溜まっていくと排水口の詰まりに繋がってしまいます。
基本的に、詰まりは排水口の掃除することで解決できますが、排水口の破損や歪みが起きている場合は修理が必要となります。
排水口の詰まりを放置していると、雨水が外部に排水できずに滞留し、防水層の劣化を進行させてしまうため早めの対処が必要です。
ひび割れは、経年劣化や衝撃などによって発生します。
防水層の表面に塗装されているトップコートのひび割れのみであれば、今すぐ雨漏りするわけではないので緊急性はありません。
ただし、トップコートの劣化は防水層が劣化する原因となるので、早めにトップコートの塗り替えを行うことが大切です。
ひび割れが大きく、防水層にまで達している場合は、亀裂から内部に雨水が入り込んで雨漏りに発展する恐れがあるので、早急にメンテナンスする必要があります。
防水層の剥がれや膨れ、浮きは経年劣化や内部に入り込んだ水分が原因で発生します。
これらの症状は、防水層の機能が失われている証拠と言えるため、直ちにメンテナンスを行い、雨水が浸入するのを防ぐことが重要です。
水溜りができる原因には、勾配不足が考えられます。そして勾配不足が起きる理由は、施工不良または建物の歪みや地盤沈下などによる影響が挙げられます。
水溜りができている状態を放置していると、溜まった雨水によって防水層が劣化して剥がれや膨れなどを引き起こし、最終的には雨漏りの発生に繋がる可能性があります。そのため、早めに業者に相談をして勾配を調整することが大切です。
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