FRP防水とは、FRPと呼ばれる強化プラスチックを防水に応用させた工法のことです。液状の防水材料を塗布し、化学反応を起こして防水の膜を形成する塗膜防水の一種になります。
FRP防水は、硬化剤を加えた液状の不飽和ポリエステル樹脂に、さらにガラス繊維を加えた防水材を用いるため、軽量な上に強靭で耐水性、耐食性、耐候性に優れています。
FRP防水の耐用年数は、一般的に8年~10年程です。
施工費用は、1㎡あたり5,000円~8,000円程が相場になります。
以下がFRP防水のメリットです。
FRP防水は他の工法に比べて軽量であるため、住宅にかかる負荷が小さいというメリットがあります。また、住宅への負担を抑えることで、建物全体の耐震性の向上にも繋がります。
FRP防水の建物にかかる防水層の重量は1㎡あたり4kgです。ウレタン防水は1㎡あたり4.5kgなので、FRP防水の住宅にかかる負荷は小さいと言えます。
FRP防水は、繊維強化プラスチックを使用しているため強度があり、衝撃にも強いのが特徴です。そのため、ベランダやバルコニーなど人の出入りや歩行が多い場所にも施工が可能です。
FRP防水は水密性が高く、防水性にも優れているメリットもあります。
そのため、FRP防水は住宅のベランダや屋上だけではなく、水槽や風呂の浴槽など大量の水を使用する場所でも用いられることが多い工法です。
FRP防水はFRPの硬化が早く、塗布した後に乾燥させる時間も短く済むため、他の工法と比較して工期を短縮できます。
4層から5層塗り重ねる場合でも、乾燥まで含めた工期は約1日~2日程です。
FRP防水のデメリットは次のような点が挙げられます。
FRP防水は材料費が高いため、他の工法に比べて施工費用も高くなります。例えば、ウレタン防水やシート防水と比較すると、2倍近く費用がかかる場合があります。
FRP防水は伸縮性に劣り、木造などの収縮性がある場所で使用するとひび割れを引き起こす場合ががあります。そのため、木造で広い面積の施工場所には不向きな工法です。
FRP防水の施工の流れや施工時の注意点は、以下の通りです。
下地を洗浄した後、プライマーを塗布していきます。プライマーを塗布する際には、刷毛やローラーを使用して均一に塗ります。
プライマーには、下地の状態を整えて、下地と防水材の密着性を高める役割があります。
防水層を形成するポリエステル樹脂を塗り、ガラスマットを貼り付けていきます。ポリエステル樹脂やガラスマットの内部に気泡ができた場合は、ローラーを使用して気泡を除去します。
下塗り、中塗り、上塗りと重ねて塗布する際は、乾燥時間にも注意しながら作業を進めていくことが重要です。
防水層の形成が完了した後は、研磨機でガラスマットの表面を磨いていきます。
アセトンとは、油脂を溶かす性質がある有機化合物で、形成したFRP防水表面の油分をアセトンで拭き取って除去していきます。
防水層を保護するため、全体にトップコートを塗布し工事完了です。
FRP防水は衝撃に強い特徴がありますが、長い年月が経つと表面にひび割れが見られるようになります。
ひび割れが軽微な場合は、トップコートがひび割れしていると考えられるため、トップコートの塗り替えのみで補修できます。
ただし、ひび割れが大きく広範囲にわたっている場合は、防水層自体が割れている可能性があるので、トップコート補修だけではなく防水層から新しく施工し直す必要があります。
FRP防水の浮きや剥がれは、コンクリート内の水分が気化して防水層を押し上げてしまうことで起きる現象です。防水工事の施工不良や、地震の揺れなどが原因で発生します。
浮きや剥がれの規模が小さい場合は、ガラスマットを部分的に貼って補修します。劣化が激しい場合は、新たに防水層を形成する工事を行います。
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