雨漏りと聞くと屋根をイメージする方が多いかと思いますが、実は地下室の経年劣化が原因で漏水を引き起こしてしまうケースもあります。
また、地下室は換気が難しいとされているため、漏水が起こるとカビや異臭などの被害が発生しやすくなったり、コンクリートのさらなる劣化に繋がってしまいます。
このページでは、地下室で漏水が起こる原因や漏水を防ぐ為に必要な防水工事について説明いたします。
地下室で漏水が発生する原因で挙げられるのが、外壁のひび割れや配管の破損などです。
外壁の亀裂から浸入した雨水が建物の下部へ流れていき、最終的に地下室に溜まっていきます。また、経年劣化によってコンクリートが脆くなると、漏水が発生する原因となってしまいます。
その他にも、地中に埋められている配管の劣化や破損、地下水位上昇による水漏れなども原因として考えられます。
防水工事はベランダや屋上に施すものだと思われがちですが、地下室を構成するコンクリートには防水性が無いので、漏水を防ぐ為にも地下室の防水工事は必ず行う必要があります。
地下室で行われる防水工事には「後やり工法」と「先やり工法」の2通りあります。
後やり工法とは、建物の基礎である躯体が完成した後に、躯体の外側から防水工事を施す方法です。
躯体を造る為に地面を掘り起こす際、掘り起こした土が崩れてこないように固める「土留め」という工事を行います。
後やり工法の場合は、この土留めと躯体の間にスペースができるように余分に地面を掘り、そして躯体外側に防水工事を施した後に、作業スペースは土で埋められていきます。
先やり工法とは、山留め自体を躯体の外枠として利用する「外型枠省略工法」で用いられる方法です。近年では、外型枠省略工法が建築工法がを主流となっているので、地下室の防水工事に関しても先やり工法が一般的となってきています。
先やり工法の場合、躯体に防水工事を施すのではなく、山留め部分に防水工事を行い、その後に防水処理された山留めの内側にコンクリートを流し込んで躯体を完成させます。
後やり工法のように土を埋め戻す手間がかからないのでコスト抑えられたり、作業スペースを取る必要もないため、狭い場所でも施工が可能です。
地下室の防水工事にかかる費用は、70万円~100万円程度です。
地下室の広さや工法、地下室が全て地下に埋まっているのか?半地下なのか?などといった条件によっても費用は変動します。
地下室から漏水する原因は、外壁のひび割れやコンクリート躯体の劣化、排水管の破裂などです。地下室は通気がしにくい環境のため、もし漏水が起こるとカビや異臭も発生しやすくなります。
地下室の漏水を防ぐ為にも防水工事は欠かせませんので、屋根や外壁だけではなく地下室のメンテナンスについても考えておくことが大切です。