雨漏りが発生した際、自分で修理して費用を抑えたいと考える方は多いかと思います。雨漏り修理をDIYする方法にはいくつかあり、その中のひとつとしてコーキングを使用する方法がよく挙げられます。
ここでは、雨漏りの応急処置がする方法などを紹介します。また、コーキングの使用には注意点も多いため、このページを読んで参考にしてみてください。
雨漏りの応急処置の際にコーキングを使用できる場所は、主に以下の3箇所です。屋根に登って作業するのは、転落事故やケガに繋がる危険性があるので絶対にやめましょう。
また、雨漏りのコーキング補修はあくまでも一時的なものなので、応急処置をした後は早めに専門の業者に修理を依頼することが大切です。
目地とは、主にサイディングやALCなどの外壁に見られるもので、外壁材同士の継ぎ目の部分のことを指します。
外壁の目地や窓のサッシ周りにはコーキングが充填されており、コーキングのひび割れや剥がれが起きている場合は、新たにコーキング材を打ち直すことで応急処置できます。
軽度のひび割れであれば、コーキングによる応急処置が可能です。
ただし、ひび割れの幅が大きい、一部外壁が欠けている、複数の箇所にひび割れがあるといった場合は、コーキングの応急処置だけでは対応しきれないため、きちんと専門業者に見てもらう必要があります。
コーキング補修に必要な道具と、用意するのにかかる費用を紹介します。道具や材料は、基本的にホームセンターやインターネット等で購入できます。
価格:1本あたり500~2,000円
コーキング材には種類がいくつかあり、耐久性や使用に適した箇所、価格などがそれぞれ異なります。DIYで外壁や窓のサッシ周りに使う場合は、変成シリコンと呼ばれる種類を選択するのが無難です。
また、業者によってはシーリング材・シーリング補修などと言うこともありますが、コーキングとシーリングは同じものだと思っていただいて問題ありません。
価格:200~10,000円
コーキングガンとは、コーキング材を押し出す為の道具です。コーキングガンがなければコーキング材を使用することができないので、必ずセットで購入する必要しなければなりません。
コーキングガンは性能によって金額が大きく変わり、DIYで雨漏りの応急処置をする程度であれば、数百円で購入できる手押し式のものが使いやすいでしょう。
価格:100gあたり600~1,500円
プライマーとは、コーキング材を施工する前に使用する下塗り材のことです。接着剤のような役割を果たし、コーキングの密着力を高める効果があります。
価格:200~400円
刷毛はプライマーを塗る時に使います。プライマーによっては刷毛がついている場合もあります。また、絵具用の筆や化粧用の筆でも代用できます。
価格:500~1,000円
ヘラは、コーキング材を充填した後、表面を平らにして滑らかにする為に使用します。周囲の外壁を傷つけないように、コーキング用の柔らかい素材のヘラを準備しておくといいでしょう。
価格:300~800円
マスキングテープは、コーキングが付着してはいけない部分を保護する目的で使用します。
また、コーキング施工箇所の周りにマスキングテープを貼ることで、テープを剥がした時にコーキングを充填した所としていない所の境目が綺麗な直線になり、美観性も高まります。
コーキングによる雨漏りの応急処置の流れは、以下の通りです。
1.施工箇所の清掃
2.施工箇所の周りにマスキングテープを貼る
3.刷毛でプライマーを塗る
4.コーキングガンでコーキング材を充填する
5.流し込んだコーキング材をヘラで押さえながら平らにならす
6.マスキングテープを剥がし、コーキング材を乾燥させたら完成
コーキングを充填する際は、まず施工箇所の汚れやホコリを綺麗に掃除することが重要です。
もし施工箇所の表面に汚れ等が残っていると、新たに充填するコーキングがしっかりと密着せず、すぐ剥がれてしまいます。また水洗いする場合は、十分に乾燥させてから次の作業に移ります。
清掃後は、施工箇所以外の場所にコーキング材が付着しないようにマスキングテープで養生し、下塗り材であるプライマーを塗布していきます。マスキングテープやプライマーの使用も、仕上がり大きく関わるので丁寧に行うことが大切です。
最後にコーキング材を流し込み、ヘラで均一に整えながら表面を平らにしていきます。そして、全ての作業が終了したらマスキングテープを剥がして、コーキング材を乾燥させます。
コーキングを使って雨漏りの応急処置をする時の注意点を説明します。
コーキング補修はあくまでも応急処置であり、素人に雨漏りを止めることはできません。
応急処置で漏水が治まったとしても、適切な処置をしなければすぐに雨漏りが再発してしまうので、応急処置をした後は放置せずに、必ず専門の業者に調査・修理を依頼するようにしましょう。
コーキングを充填する作業自体は簡単にできると思われるかもしれませんが、間違った方法でコーキングを使用したり、塞いでは行けない所をコーキングで埋めてしまうと、被害がさらに拡大してしまう恐れがあります。
例えば、判断を誤って雨漏りの原因ではない所にコーキングを施工し、それによって雨水が外に排水できなくなったり、雨水が流れていく経路が変わって別の場所から雨漏りが発生する等のケースが挙げられます。
基本的に、コーキングによる応急処置ができるのは外壁のみです。
屋根に登って作業するのは転落やケガに繋がる危険性があるため、絶対にやめましょう。特に雨漏りしている時は、屋根も雨で濡れていると考えられるので、足を滑らせて事故に発展するリスクも高くなります。
目地やサッシ周りのコーキング補修の方法として「打ち増し」と「打ち替え」の2通りあります。
打ち増しとは、古いコーキングの上から新たにコーキングを充填する方法で、打ち替えは古いコーキングを全て撤去してから、新たにコーキングを充填する方法です。
雨漏りしている場合は打ち替えを行うが一般的ですが、素人に古いコーキングを剥がす作業は非常に難しく、さらにコーキングを剥がす際に下に施工されている防水シートを傷つける恐れもあるため、応急処置をする際はそのまま上からコーキングを被せる「打ち増し」を選択するようにしましょう。
古いコーキングを撤去しないと雨漏りが再発すると紹介しているサイトもありますが、どちらにせよ応急処置しても業者に見てもらう必要はあるので、自分で完璧に雨漏りを直そうとはせずに、知識と技術力がある専門家に任せるのが一番です。
コーキングによる雨漏りの応急処置が出来るのは、外壁のひび割れやコーキングの劣化といった箇所になります。屋根に登って応急処置するのは、転落やケガをする可能性があるので非常に危険です。
コーキングを施工する際は、施工箇所の掃除や養生をしっかりと行い、きちんとプライマーを塗布しておくことが大切です。少しでも手を抜いてしまうと、見た目が悪くなったり、早期の剥がれなどに繋がってしまいます。
また、雨漏りは徹底した調査と適切な処置を行わなければ根本的な解決には至らないので、応急処置をした場合でも、なるべく早めに専門業者に相談するようにしましょう